75 歳の男性。下顎左側臼歯部の疼痛を主訴として来院した。3 か月前に自覚し、徐…
75 歳の男性。下顎左側臼歯部の疼痛を主訴として来院した。3 か月前に自覚し、徐々に増悪してきたという。10 年前に人工弁置換術を受けており、5 年前から血液透析を受けているという。ワルファリンカリウムを服用している。診察の結果、下顎左側第一大臼歯の抜去を行うこととした。初診時の腕の写真(別冊No. 20A)とエックス線画像(別冊No. 20B)を別に示す。適切な対応はどれか。2 つ選べ。
- ⑴ PT-INR の確認休薬せず抜歯するため、PT-INRが治療域内であることを確認します。
- ⑵ 透析翌日の抜歯透析時のヘパリンの影響が少なく体調も安定する透析翌日に抜歯します。
- ⑶ 左上腕での血圧測定シャントのある腕での血圧測定は、シャント閉塞の原因となるため避けます。
- ⑷ ワルファリンカリウムの休薬指示人工弁置換後で血栓塞栓症の危険が高く、ワルファリンは休薬しません。
- ⑸ 抜歯後からのアモキシシリン水和物投与感染性心内膜炎の予防のため、抗菌薬は抜歯後ではなく抜歯前に投与します。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴と⑵です。写真は見られないため本文から考えます。ワルファリン服用中の抜歯では、休薬せずにPT-INRが治療域内であることを確認して行うのが原則です。血液透析患者では透析時にヘパリンを使うため、その影響が少なく体調も安定している透析翌日に抜歯します。腕の写真はシャントを示すと考えられ、シャント側の腕での血圧測定は避けます。人工弁置換後の感染性心内膜炎予防の抗菌薬は抜歯の前に投与します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-02.html)を加工して作成