57 歳の女性。全身麻酔下に顎骨囊胞摘出術を行うこととした。来院時の手の写真(別…
57 歳の女性。全身麻酔下に顎骨囊胞摘出術を行うこととした。来院時の手の写真(別冊No. 20)を別に示す。内服している薬剤を表に示す。・メトトレキサート・ロキソプロフェンナトリウム水和物周術期に特に留意すべきなのはどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 顎骨壊死顎骨壊死はビスホスホネート製剤などの骨吸収抑制薬で問題となり、本症例の薬剤では特に留意する事項ではありません。
- ⑵ 骨髄抑制メトトレキサートは骨髄抑制を起こすため、周術期の感染や出血に特に注意が必要です。
- ⑶ 悪心・嘔吐悪心・嘔吐は全身麻酔一般の合併症で、本症例で特に留意すべき事項とはいえません。
- ⑷ 深部静脈血栓症深部静脈血栓症は長時間手術などで問題となり、本症例の内服薬との関連は乏しいです。
- ⑸ 播種性血管内凝固症候群〈DIC〉DICは重症感染症などで生じる病態で、本症例で特に留意すべき事項ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。写真は確認できませんが、手指の変形とメトトレキサートの内服から、関節リウマチの患者と考えられます。メトトレキサートは葉酸代謝拮抗薬で、骨髄抑制による白血球減少や血小板減少、易感染性を起こすことがあり、周術期には血球数を確認して感染や出血に注意する必要があります。さらにNSAIDsであるロキソプロフェンとの併用ではメトトレキサートの排泄が遅れ、副作用が強まるおそれがあります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-02.html)を加工して作成