9 歳の女児。口腔粘膜の異常を主訴として来院した。3 日前から発熱があり、その後…
9 歳の女児。口腔粘膜の異常を主訴として来院した。3 日前から発熱があり、その後口腔内症状が発現したという。水分摂取時に疼痛があり、口臭を認める。初診時の口腔内写真(別冊No. 34A)と口唇の写真(別冊No. 34B)を別に示す。原因として考えられるのはどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 水痘ウイルス水痘ウイルスでは全身の皮膚の水疱が主症状で、口腔内の水疱は随伴する所見です。
- ⑵ 風疹ウイルス風疹ウイルスでは発疹とリンパ節腫脹が主で、口腔のびらんは主症状ではありません。
- ⑶ 麻疹ウイルス麻疹ウイルスではKoplik斑が特徴で、口唇の水疱や歯肉炎は典型的ではありません。
- ⑷ 単純疱疹ウイルス単純疱疹ウイルスの初感染で、発熱後に歯肉口内炎と口唇の水疱が生じます。
- ⑸ ムンプスウイルスムンプスウイルスは耳下腺の腫脹を主症状とします。
- ⑹ コクサッキーA ウイルスコクサッキーAウイルスによるヘルパンギーナは軟口蓋に限局し、歯肉炎を伴いません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。写真は確認できませんが、発熱が先行し、その後に口腔粘膜や歯肉の多発性の小水疱・びらん、口唇の水疱や痂皮、接触痛と口臭を伴うことから、単純疱疹ウイルス(HSV-1)による疱疹性歯肉口内炎が考えられます。初感染は乳幼児に多いものの学童にもみられ、歯肉の発赤腫脹を伴うのが特徴です。ヘルパンギーナ(コクサッキーA)は軟口蓋や口峡部に限局し、歯肉炎は伴いません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-02.html)を加工して作成