32 歳の女性。上顎左側側切歯の疲労時の違和感を主訴として来院した。打診痛と根尖…
32 歳の女性。上顎左側側切歯の疲労時の違和感を主訴として来院した。打診痛と根尖部歯肉の圧痛は認められない。プロービング深さは全周3 mm 以内で、歯髄電気診で生活反応を示した。初診時の口腔内写真(別冊No. 14A)とエックス線画像(別冊No. 14B)を別に示す。適切な対応はどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 生活断髄生活断髄は冠部歯髄のみを除去するため、根部歯髄に原因がある病変には対応できません。
- ⑵ 抜髄歯髄が生活しており歯髄内部に原因があると考えられるため、抜髄により病変の進行を止めます。
- ⑶ 感染根管治療感染根管治療は歯髄が失活・感染した歯が対象で、生活反応がある本症例には該当しません。
- ⑷ 根尖搔爬根尖搔爬は根尖病変に対する外科処置で、根尖部の所見がない本症例には不要です。
- ⑸ 抜歯歯周組織や根尖部に異常がなく、保存が可能と考えられるため抜歯は不適切です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。写真とエックス線画像は確認できませんが、歯髄が生活反応を示し、打診痛や根尖部圧痛がなく、歯周ポケットも正常範囲であることから、根尖性歯周炎や歯周病変ではなく、歯髄内部に原因がある病態(歯根内部吸収など)が考えられます。内部吸収では吸収の進行を止めるため、肉芽組織化した歯髄を除去する抜髄を行います。生活断髄では根部歯髄の病変を取り除けないため不適切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-02.html)を加工して作成