4歳の男児。話すときに声が鼻に抜け、「パ」が「マ」に近く聞こえると保護者が相談に…
4歳の男児。話すときに声が鼻に抜け、「パ」が「マ」に近く聞こえると保護者が相談に来た。口唇と歯槽部に裂はない。粘膜下口蓋裂を疑い、口腔内を診察した。この疾患を疑う所見として正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 上顎の歯槽部に、歯肉の裂け目と骨の欠損がみられる。歯槽部の裂は顎裂の所見で、粘膜下口蓋裂ではみられません。
- ⑵ 軟口蓋の正中に、筋が欠けて薄く透けて見える帯がある。粘膜の下で左右の筋が正中で結合していないため、正中が薄く見えます。
- ⑶ 口蓋垂の先が、二つに分かれている。口蓋垂裂は、粘膜下口蓋裂でよくみられる所見の一つです。
- ⑷ 舌小帯が短く、舌を前に出すと舌の先がハート形にくびれる。舌小帯の短縮は舌強直症の所見で、粘膜下口蓋裂の所見ではありません。
- ⑸ 上唇の皮膚から鼻の下にかけて、縦に裂け目がある。上唇の裂は口唇裂の所見で、粘膜下口蓋裂ではみられません。
解説
粘膜下口蓋裂を疑う所見は、口蓋垂の先が二つに分かれていること、軟口蓋の正中に筋が欠けて薄く透けた帯があることの2つです。粘膜下口蓋裂は、口蓋の粘膜はつながっているものの、その下の筋や骨が正中で結合していない状態です。硬口蓋の後縁にV字形の切れ込みを触れることもあります。鼻咽腔閉鎖が不十分になるため、声が鼻に抜け、破裂音が弱くなります。見た目で気づかれにくく、言葉の異常から見つかることが多い疾患です。
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