55歳の女性。口腔内のエックス線検査で、歯の周りの歯槽硬線が全体に不明瞭になり、…
55歳の女性。口腔内のエックス線検査で、歯の周りの歯槽硬線が全体に不明瞭になり、顎骨にすりガラスのような変化がみられた。血液検査では、血清カルシウム値が高く、リンの値は低かった。頸部の検査で副甲状腺に腫瘍が見つかった。この骨の変化をもたらした仕組みとして正しいのはどれか。
- ⑴ エストロゲンが過剰になり、破骨細胞による骨の吸収が強く抑えられている。エストロゲンは骨の吸収を抑えますが、この腫瘍とは関係しません。
- ⑵ カルシトニンが過剰になり、骨芽細胞による骨の形成が進んでいる。カルシトニンは骨吸収を抑えますが、この腫瘍で増えるホルモンではありません。
- ⑶ ビタミンDが不足し、骨の基質にカルシウムが沈着しなくなっている。ビタミンDの不足では、血中のカルシウムはむしろ低くなります。
- ⑷ 成長ホルモンが過剰になり、顎骨が前下方へ大きく成長している。成長ホルモンの過剰では、顎骨が大きくなる先端巨大症が起こります。
- ⑸ 副甲状腺ホルモンが過剰になり、破骨細胞による骨の吸収が進んでいる。副甲状腺ホルモンは骨吸収を促し、血中のカルシウムを上げます。
解説
正しいのは、副甲状腺ホルモンが過剰になり、破骨細胞による骨の吸収が進んでいることです。副甲状腺ホルモンは骨芽細胞を介して破骨細胞を活性化し、骨からカルシウムを血液中へ出します。また腎臓でのリンの排泄を増やします。そのため副甲状腺の腫瘍では、血中のカルシウムが高くリンが低くなり、顎骨では歯槽硬線の消失や、すりガラス様の変化がみられることがあります。
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