52歳の男性。右側の耳下腺の腫瘍を切除した。半年後から、食事をすると右の耳の前か…
52歳の男性。右側の耳下腺の腫瘍を切除した。半年後から、食事をすると右の耳の前から頬の皮膚が赤くなり、汗をかくようになった。耳下腺の分泌を担っていた神経線維が、切断後に誤って汗腺へ再生したためと考えられた。本来、この神経線維が耳下腺へ達する経路として正しいのはどれか。
- ⑴ 動眼神経から出て毛様体神経節で乗り換え、眼神経とともに耳下腺へ向かう。毛様体神経節を経る線維は、瞳孔括約筋と毛様体筋に向かいます。
- ⑵ 舌咽神経から出て耳神経節で乗り換え、耳介側頭神経とともに耳下腺へ向かう。耳下腺の副交感神経の線維は、舌咽神経と耳神経節を経て耳介側頭神経で届きます。
- ⑶ 迷走神経から出て頸部の神経節で乗り換え、外頸動脈とともに耳下腺へ向かう。迷走神経の副交感神経の線維は、胸部と腹部の臓器に向かいます。
- ⑷ 顔面神経から出て翼口蓋神経節で乗り換え、上顎神経とともに耳下腺へ向かう。翼口蓋神経節を経る線維は、涙腺や鼻腔・口蓋の腺に向かいます。
- ⑸ 顔面神経から出て顎下神経節で乗り換え、舌神経とともに耳下腺へ向かう。顎下神経節を経る線維は、顎下腺と舌下腺に向かいます。
解説
正しいのは、舌咽神経から出て耳神経節で乗り換え、耳介側頭神経とともに耳下腺へ向かう経路です。耳下腺の分泌を促す副交感神経の線維は、舌咽神経から小錐体神経を経て耳神経節に入り、そこからの線維が耳介側頭神経に加わって耳下腺に届きます。耳下腺の手術でこの線維が切れ、皮膚の汗腺へ再生すると、食事のたびに発汗と発赤が起こります。これをフライ症候群といいます。
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