25歳の女性。前歯部の歯肉が茶色っぽいことを気にして来院した。上下の前歯部の付着…
25歳の女性。前歯部の歯肉が茶色っぽいことを気にして来院した。上下の前歯部の付着歯肉に、境界のはっきりした帯状の褐色の色素沈着がみられる。痛みや腫れはない。生理的なメラニン色素沈着と考えた。この色素を作る細胞が主に存在する部位はどれか。
- ⑴ 上皮の角化層角化層は表面の死んだ細胞の層で、メラニンを作る細胞はありません。
- ⑵ 歯槽骨の骨膜骨膜は骨を覆う結合組織で、歯肉の色素を作る場所ではありません。
- ⑶ 粘膜固有層の線維芽細胞線維芽細胞は膠原線維を作る細胞で、メラニンは作りません。
- ⑷ 上皮の基底層メラニンを作るメラノサイトは、上皮の基底層に散らばっています。
- ⑸ 上皮の有棘層の上部有棘層の細胞はメラニンを受け取ることはありますが、作る細胞ではありません。
解説
この色素を作る細胞が主に存在するのは、上皮の基底層です。メラニンを作るメラノサイトは、皮膚や口腔粘膜の上皮の基底層に散らばって存在し、作ったメラニンを周りの上皮細胞へ渡します。生理的な歯肉の色素沈着は、メラノサイトの働きが活発な人にみられ、前歯部の付着歯肉に帯状に現れやすいものです。喫煙や薬、全身の病気でも色素沈着が増えることがあります。
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