70歳の男性。頸部のリンパ節を取り除く手術中に、総頸動脈が内頸動脈と外頸動脈に分…
70歳の男性。頸部のリンパ節を取り除く手術中に、総頸動脈が内頸動脈と外頸動脈に分かれる付近を器具で圧迫したところ、急に心拍数が減り、血圧が下がった。この反応の仕組みとして正しいのはどれか。
- ⑴ 頸動脈洞の圧受容器が血圧の上昇として感じ取り、迷走神経を介して心拍数を減らした。頸動脈洞の圧迫は圧受容器反射を起こし、徐脈と低血圧をもたらします。
- ⑵ 大動脈弓の圧受容器が血圧の低下として感じ取り、交感神経を介して血管を拡げた。圧迫された部位は頸動脈洞で、血圧の低下として受け取られてはいません。
- ⑶ 頸動脈小体の化学受容器が酸素の低下を感じ取り、交感神経を介して心拍数を減らした。頸動脈小体は化学受容器で、刺激されると呼吸が促されます。
- ⑷ 内頸動脈の血流が止まって脳の血流が減り、延髄の呼吸の中枢が直接抑えられた。一時的な圧迫で起こる徐脈は、反射によるものです。
- ⑸ 外頸動脈を走る顔面神経が刺激され、副交感神経を介して心拍数を減らした。顔面神経は心拍数の調節にかかわらず、この反射の経路ではありません。
解説
正しいのは、頸動脈洞の圧受容器が血圧の上昇として感じ取り、迷走神経を介して心拍数を減らしたことです。頸動脈洞は内頸動脈の起始部にあり、血管壁の伸びを圧受容器が感じ取ります。その情報は舌咽神経を通って延髄に伝わり、迷走神経の働きが強まって心拍数が減り、交感神経が抑えられて血圧が下がります。頸部の手術では、この反射による徐脈に注意します。
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