72歳の男性。大動脈弁を人工弁に置き換える手術を受けており、ワルファリンを服用し…
72歳の男性。大動脈弁を人工弁に置き換える手術を受けており、ワルファリンを服用している。下顎右側第二小臼歯の抜歯が必要になった。抜歯にあたっての対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 抜歯窩には止血の材料を入れず縫合も行わず、そのまま帰宅して安静にしてもらう。抗凝固薬を服用中は、止血材の填入や縫合、圧迫で局所の止血を確実に行います。
- ⑵ 感染性心内膜炎を防ぐ抗菌薬は、抜歯の翌日から5日間続けて服用してもらう。予防の抗菌薬は処置の前に投与し、処置で生じる菌血症に備えます。
- ⑶ 出血を減らすため、抜歯の1週間前からワルファリンの服用を自己判断でやめてもらう。服用の中止は血栓や塞栓の危険を高めるため、続けたまま抜歯します。
- ⑷ 感染性心内膜炎を防ぐため、抜歯のおよそ1時間前に抗菌薬を1回服用してもらう。人工弁のある患者では、処置前の抗菌薬投与で菌血症による感染を防ぎます。
- ⑸ 抜歯の直前にプロトロンビン時間の国際標準比を確かめ、治療域なら服用を続けたまま抜く。値が治療域であれば、ワルファリンを続けたまま局所の止血で対応できます。
解説
適切なのは、抜歯の約1時間前に抗菌薬を服用してもらうこと、直前に国際標準比を確かめ治療域なら服用を続けたまま抜歯することの2つです。人工弁のある患者は感染性心内膜炎の危険が高く、出血を伴う処置の前に抗菌薬を投与します。ワルファリンを中止すると血栓や塞栓の危険が高まるため、値が治療域であれば続けたまま、止血材や縫合、圧迫で局所の止血を確実に行います。
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