45歳の男性。昨夜からの下顎右側第一大臼歯の激しい自発痛を主訴に来院した。同歯に…
45歳の男性。昨夜からの下顎右側第一大臼歯の激しい自発痛を主訴に来院した。同歯には深い齲蝕があり、急性の歯髄炎と診断した。ほかに全顎的な歯肉の発赤と出血、上顎左側第一大臼歯の欠損がある。この患者の治療計画で最初に行うのはどれか。
- ⑴ 歯列全体の印象を採り、矯正治療による歯の移動を開始する。炎症や痛みがある段階で歯の移動を始める理由はなく、順序が後になります。
- ⑵ 上顎左側第一大臼歯の欠損部に、ブリッジのための支台歯形成を行う。補綴は歯周組織の状態が安定してから行う段階の処置です。
- ⑶ 下顎右側第一大臼歯の歯髄に対する処置を行い、痛みを取り除く。急性症状の処置を最優先し、痛みを取り除いてから全体の治療を進めます。
- ⑷ 前歯部の着色を除去し、漂白による色調の改善を優先して行う。審美的な処置は主訴の痛みや疾患の治療を終えた後の段階です。
- ⑸ 全顎の歯周ポケットに対して、歯肉剥離掻爬手術を計画する。歯周外科は歯周基本治療を行って再評価した後に検討します。
解説
最初に行うのは、急性歯髄炎の歯に対する除痛処置です。治療計画では、まず患者の苦痛となっている急性症状への対応を行い、その後に歯周基本治療で炎症を抑え、再評価を経て歯周外科や修復、欠損部の補綴へと進みます。補綴や矯正、審美的な処置は口腔内の疾患が安定してから行う段階です。主訴の痛みを放置したまま他の処置を進めると、患者の信頼も得にくくなります。
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