40歳の女性。上顎左側中切歯の歯冠修復の治療中である。ある日、夫と名乗る男性から…
40歳の女性。上顎左側中切歯の歯冠修復の治療中である。ある日、夫と名乗る男性から歯科医院に電話があり、妻の治療の内容と今後の予定を教えてほしいと頼まれた。本人からは、家族への説明について何も申し出を受けていない。歯科医師の対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 配偶者は法律上の家族にあたるため、電話でそのまま治療の内容を説明する。配偶者であっても、本人の同意なく診療の情報を伝えることはできません。
- ⑵ 本人に、夫へ治療の内容を伝えてよいかを確かめてから対応すると答える。診療の情報は本人のものであり、家族に伝えるにも本人の同意が要ります。
- ⑶ 電話の相手に妻の生年月日を言ってもらい、合っていれば治療の予定を説明する。相手が夫であると確かめられても、本人の同意があることにはなりません。
- ⑷ 治療の内容を記した診療録の写しを作り、夫の住所あてに郵送して知らせる。診療録の写しを本人の同意なく第三者へ渡すことは、個人情報の漏えいになります。
- ⑸ 治療費の見込みの額に話を絞り、夫に電話で伝えて今後の予定は本人に任せる。費用も本人の診療に関する情報であり、同意なく家族へ伝えることはできません。
解説
最も適切なのは、本人に夫へ伝えてよいかを確かめてから対応することです。診療の内容は本人の個人情報であり、患者の権利として、誰にどこまで伝えるかを本人が決めます。家族であっても本人の同意なく説明すると、守秘の義務に反します。電話では相手が本人の家族かどうかも確かめにくいため、まず本人の意思を確認し、同意があれば説明し、なければ本人から伝えてもらうよう案内します。
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