28歳の女性。上顎右側側切歯の唇側の歯肉が、昨日から大きく腫れて痛む。この歯には…
28歳の女性。上顎右側側切歯の唇側の歯肉が、昨日から大きく腫れて痛む。この歯には大きな修復物があり、歯髄電気診に反応しない。唇側の根尖部の歯肉は赤く腫れ、押すとやわらかく波動を触れる。歯を軽くたたくと強く痛む。この日に行う処置として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 根管を開けた当日に根管の中を乾かし、そのまま根管充塡を済ませる。排膿のある急性の時期に根管を封鎖すると、症状が悪化します。
- ⑵ 修復物を外して髄室を開けて排膿させ、波動を触れる歯肉の腫れを切開する。根管と歯肉の両方から膿の出口を作り、圧を下げて痛みと腫れを和らげます。
- ⑶ 腫れが引くまで歯には触れず、冷たい湿布を頬に貼って数日待つ。膿の出口を作らなければ、痛みと腫れは続き、感染が広がるおそれがあります。
- ⑷ 腫れた歯肉の上から温かいタオルを当て続け、膿を骨の中へ戻す。温めても膿は骨の中へは戻らず、排膿の処置が必要です。
- ⑸ 修復物をそのままにして、歯肉の腫れに抗菌薬の軟膏を塗る。軟膏では根尖部の膿は除けず、排膿の処置が必要です。
解説
最も適切なのは、修復物を外して髄室を開けて排膿させ、波動を触れる歯肉の腫れを切開することです。失活した歯の根尖に膿がたまる急性化膿性根尖性歯周炎では、膿の圧で強い痛みと腫れが起こります。根管を開放すると膿が根管から出て、粘膜の下にたまった膿は切開して出します。排膿で圧が下がると痛みは和らぎます。必要に応じて抗菌薬や鎮痛薬を用い、急性症状がおさまってから根管の清掃を進めます。
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