9歳の男児。上顎右側中切歯を打撲し、亜脱臼と診断された。歯根の形成は途中である。…
9歳の男児。上顎右側中切歯を打撲し、亜脱臼と診断された。歯根の形成は途中である。受傷の直後に行った歯髄電気診では反応がなかった。この歯の経過の観察について正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 受傷の直後に電気診の反応がなくても、数か月のうちに反応が戻ることがある。打撲の直後は神経が一時的に反応しなくなることがあり、時間をおいて回復することがあります。
- ⑵ エックス線画像で、歯根が伸びて根尖が閉じていくかを経過の中で確かめる。歯根の形成が続いていることは、歯髄が生きていることを示す所見になります。
- ⑶ 受傷の直後に電気診の反応がなければ、歯髄は壊死したと判断してただちに抜髄する。受傷直後の無反応は一時的なことが多く、すぐに抜髄すると歯根の形成が止まります。
- ⑷ 経過の中で歯髄腔が狭くなる変化がみられたら、壊死の所見としてただちに抜髄する。歯髄腔の狭窄は歯髄が生きて反応している所見で、それだけで抜髄の理由にはなりません。
- ⑸ 経過の観察は受傷の1週間後の1回で十分であり、その後の来院は求めない。歯髄の壊死や歯根の吸収は数か月から数年後に起こることがあり、長く経過をみます。
解説
正しいのは、受傷の直後に電気診の反応がなくても数か月のうちに戻ることがあること、エックス線画像で歯根が伸びて根尖が閉じていくかを確かめることの2つです。打撲を受けた歯では、神経の一時的な障害で電気診に反応しないことがあります。歯根の形成が途中の歯は歯髄が回復しやすいため、すぐに抜髄せず、症状、変色、根尖の透過像、歯根の発育を経過の中で確かめます。歯髄腔の狭窄は歯髄が生きている反応です。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。