40歳の女性。舌がひりひりすることを主訴に来院した。月経の量が多い。血液検査で、…
40歳の女性。舌がひりひりすることを主訴に来院した。月経の量が多い。血液検査で、赤血球が小さく、ヘモグロビンの量が少ない貧血がみられ、血清フェリチンは低下していた。この患者でみられることの多い所見はどれか。3つ選べ。
- ⑴ 舌の表面の乳頭が萎縮して、舌が平らで赤く見える。鉄が不足すると舌の上皮の新生が妨げられ、乳頭が萎縮して舌が平滑になります。
- ⑵ 口角にただれや亀裂ができ、口を開けると痛む。鉄欠乏では口角炎がみられることがあります。
- ⑶ 爪が薄くなり、中央がくぼんで反り返った形になる。鉄欠乏が続くと爪が薄くもろくなり、さじのように反り返ることがあります。
- ⑷ 両足の先の振動の感じ方が鈍くなり、ふらついて歩く。振動覚の低下などの神経症状は、ビタミンB12の欠乏による貧血でみられます。
- ⑸ 皮膚と眼球の白い部分が、黄色く染まって見える。黄疸は赤血球が壊れる溶血性貧血などでみられ、鉄欠乏性貧血の所見ではありません。
解説
みられることの多い所見は、舌乳頭の萎縮、口角のただれや亀裂、爪の反り返りの3つです。月経の量が多いことと、赤血球が小さくヘモグロビンが少ない貧血、フェリチンの低下から、鉄欠乏性貧血と考えられます。鉄が不足すると、新しく作られる上皮や爪の形成に影響が出て、舌の乳頭の萎縮による舌の痛み、口角炎、さじ状爪などが現れます。黄疸は溶血性貧血、振動覚の低下はビタミンB12の欠乏でみられます。
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