22歳の女性。歯科治療への不安が強く、治療中に呼吸が速く深くなり、口の周りと手指…
22歳の女性。歯科治療への不安が強く、治療中に呼吸が速く深くなり、口の周りと手指のしびれを訴えた。手指はこわばっている。意識は保たれている。このとき体内で起きている変化として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 血液中の二酸化炭素がたまって酸性に傾き、神経の興奮が抑えられている。速く深い呼吸では二酸化炭素は吐き出されて減り、血液は酸性ではなくアルカリ性に傾きます。
- ⑵ 血糖値が急に上がり、高い血糖によって末梢の神経が障害されている。不安による過換気で血糖が急に上がって神経が障害されることはありません。
- ⑶ 血液中の二酸化炭素が減ってアルカリ性に傾き、イオン化したカルシウムが減っている。過換気で二酸化炭素が失われて呼吸性アルカローシスとなり、イオン化カルシウムが減ってしびれやこわばりが出ます。
- ⑷ 血液中のカリウムが急に増えて、手指の筋が収縮したまま弛緩できない状態になっている。過換気で起こる主な変化はイオン化カルシウムの低下で、カリウムの増加ではありません。
- ⑸ 血液中の酸素が大きく不足し、脳への酸素の供給が足りなくなっている。過換気では血液の酸素は十分に保たれており、酸素不足が症状の原因ではありません。
解説
最も適切なのは、血液中の二酸化炭素が減ってアルカリ性に傾き、イオン化したカルシウムが減っていることです。不安や緊張で呼吸が速く深くなると、二酸化炭素が必要以上に吐き出され、呼吸性アルカローシスになります。アルカリ性になると血液中のカルシウムがたんぱく質に結びつきやすくなり、イオン化カルシウムが減って、神経と筋が興奮しやすくなります。その結果、口の周りや手指のしびれ、こわばりが現れます。
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