14歳の女子。定期健診で来院した。下顎右側第一大臼歯の頬面の歯頸部寄りに、乾燥さ…
14歳の女子。定期健診で来院した。下顎右側第一大臼歯の頬面の歯頸部寄りに、乾燥させると白く濁って見える部分がある。表面はなめらかで、探針でこすっても実質欠損はない。プラークの付着が多い。この部位への対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 白く濁った部分を削り取り、コンポジットレジンを充塡する。欠損のない初期病変を削ると、再石灰化できる健全な歯質まで失います。
- ⑵ 清掃の指導を行い、フッ化物を応用して再石灰化を促す。実質欠損のない初期のエナメル質齲蝕は、清掃とフッ化物で再石灰化させることができます。
- ⑶ 白く濁った部分を酸で溶かして除去し、表面を研磨して形を整える。初期病変の部分を溶かして除去すると、健全な歯質を失い、再石灰化の機会もなくなります。
- ⑷ 齲蝕が歯髄へ進まないよう、早めに歯髄を除去して根管充塡をする。病変はエナメル質の表層にとどまっており、歯髄の処置を行う理由はありません。
- ⑸ 歯冠全体を削って支台歯を形成し、金属の全部被覆冠で覆う。初期のエナメル質の変化に対して、歯冠全体を削る処置は過大な侵襲です。
解説
最も適切なのは、清掃の指導を行い、フッ化物を応用して再石灰化を促すことです。乾燥させると白く濁って見え、表面がなめらかで実質欠損のない部分は、エナメル質の表層下で脱灰が起きた初期の齲蝕です。この段階では、プラークを減らし、フッ化物を応用することで再石灰化が期待できます。歯を削る処置は、欠損ができたり進行したりした場合に検討します。侵襲の小さい方法から選ぶことが治療の基本です。
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