8歳の男児の保護者から、小窩裂溝填塞が齲蝕を防ぐ効果について質問を受けた。歯科医…
8歳の男児の保護者から、小窩裂溝填塞が齲蝕を防ぐ効果について質問を受けた。歯科医師が文献を調べて答えることにした。効果を判断する根拠として、最も信頼性が高いものはどれか。
- ⑴ 経験の長い小児歯科の専門家が、これまでの診療経験をもとに述べた意見専門家の意見は個人の経験に基づくもので、根拠の強さとしては最も低く位置づけられます。
- ⑵ 抜去歯を使って、填塞材が小窩裂溝にどれだけ入り込むかを調べた実験室の研究実験室の研究は材料の性質を示しますが、子どもの齲蝕が減るかを直接は示しません。
- ⑶ 填塞がうまくいった1人の子どもの経過を、長期間にわたって詳しく報告した症例報告1例の報告は偶然の影響を除けず、効果を判断する根拠としては弱いものです。
- ⑷ 同じ問いを扱った複数のランダム化比較試験を系統的に集め、結果を統合して分析した研究ランダム化比較試験を系統的に集めて統合した研究は、偏りが小さく最も強い根拠になります。
- ⑸ 填塞を受けた子どもと受けなかった子どもの齲蝕の本数を、ある一つの時点で比べた横断研究横断研究は一時点の比較で、原因と結果の前後関係を示せず、根拠の強さは低くなります。
解説
最も信頼性が高いのは、複数のランダム化比較試験を系統的に集めて結果を統合した研究です。根拠に基づいた医療では、研究のデザインによって根拠の強さが異なると考えます。ランダムに群を分けると、結果に影響する他の要因が両群でそろうため、偏りが小さくなります。その結果を系統的に集めて統合すれば、個々の研究の偶然のぶれも小さくなります。症例報告や専門家の意見は、根拠としては弱い位置づけです。
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