17歳の男子。2年間のマルチブラケット装置による治療を終え、装置を撤去した。上顎…
17歳の男子。2年間のマルチブラケット装置による治療を終え、装置を撤去した。上顎の犬歯と小臼歯の唇側面で、ブラケットが付いていた部分を囲むように、つやのない白濁した帯状の部分がみられる。探針で触れると表面は硬く、実質欠損はない。この所見への対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 白濁は歯髄の変性で生じるため、電気歯髄診で生活反応を調べる。表層のエナメル質の脱灰で、歯髄の変化による変色ではありません。
- ⑵ 白濁は矯正力による歯の移動で生じたので、移動量の多い歯を確かめる。白濁は歯の移動ではなく、清掃しにくいブラケット周囲のプラークで生じます。
- ⑶ 白濁部をタービンで削り、コンポジットレジンで直ちに修復する。実質欠損のない初期の病変を削ると、健全な歯質を不必要に失います。
- ⑷ 白濁部に高濃度のフッ化物を定期的に応用し、再石灰化を促す。実質欠損のない初期の脱灰は、フッ化物の応用で再石灰化を図ります。
- ⑸ 白濁は残った接着材なので、スケーラーで削り取って除去する。白濁はブラケットの周囲のプラークによるエナメル質の脱灰で、接着材の残りではありません。
解説
白濁部に高濃度のフッ化物を定期的に応用し、再石灰化を促すのが最も適切です。マルチブラケット装置の周囲はプラークが停滞しやすく、装置を外すとブラケットを囲むようにエナメル質の脱灰による白濁がみられることがあります。表面が硬く実質欠損のない初期の病変は、清掃の改善とフッ化物の応用で進行を止め、再石灰化を図ります。削って修復するのは欠損が生じた場合です。
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