18歳の女子。上顎前突に対して小臼歯を抜歯し、約3年間マルチブラケット装置で治療…
18歳の女子。上顎前突に対して小臼歯を抜歯し、約3年間マルチブラケット装置で治療した。動的治療の終了時のエックス線写真で、上顎中切歯の歯根が治療前より短くなっていた。撮影の条件は治療前と同じである。この変化の原因として考えられるのはどれか。
- ⑴ 根尖の歯髄から象牙質が添加され、根管が閉じて短く見えるようになった。象牙質の添加では根管が細くなりますが、歯根の長さは短くなりません。
- ⑵ 装置の金属成分が歯根の表面に沈着し、歯根を溶かした。金属成分の沈着で歯根が溶けることはありません。
- ⑶ 歯根の表面にセメント質が厚く添加され、根尖が丸く縮んだ。セメント質の添加は歯根を厚くする変化で、短くする原因にはなりません。
- ⑷ 矯正治療とは別に、加齢による変化で歯根が短くなった。18歳で加齢によって歯根が短くなることはありません。
- ⑸ 長い治療期間と前歯の大きな移動で、歯根の先端が吸収された。矯正治療では歯根の先端が吸収されることがあり、治療期間や移動量、力の大きさが関わります。
解説
長い治療期間と前歯の大きな移動で、歯根の先端が吸収されたことが原因と考えられます。矯正治療では、歯の移動に伴って歯根の先端に吸収が起こることがあり、上顎前歯に多くみられます。治療期間が長い、移動量が大きい、力が強い、歯根の形が細いといった条件で起こりやすくなります。多くは軽度ですが、治療前に危険性を説明し、治療中も定期的にエックス線写真で確認して、必要なら力を弱めたり休止したりします。
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