11歳の女児。前歯部の反対咬合を上顎の装置で改善し、前歯の被蓋は正常になった。父…
11歳の女児。前歯部の反対咬合を上顎の装置で改善し、前歯の被蓋は正常になった。父親に骨格性の下顎前突があり、患児の身長はこの1年で8cm伸びている。保定期間中の管理として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 上顎前歯に固定式の保定装置を付け、下顎の成長による再発を防ぐ。歯を固定する保定装置では、骨格の成長による再発は防げません。
- ⑵ 下顎前歯を舌側へ傾けたまま歯冠を連結し、成長後の位置を固定する。成長が続く時期に歯冠を連結しても骨格の変化には対応できず、清掃も難しくなります。
- ⑶ 身長の伸びが止まるまで、下顎の成長による反対咬合の再発を観察する。成長期の下顎前突は下顎の成長で再発しうるため、成長が終わるまで観察を続けます。
- ⑷ 上顎の急速拡大装置を保定装置として装着し、下顎の成長を抑える。急速拡大装置は上顎の側方拡大に用いる装置で、下顎の成長を抑える作用はありません。
- ⑸ 被蓋が改善した時点で下顎の成長も止まるため、来院を終了する。被蓋の改善と下顎の成長の終了は別のことで、思春期にはまだ成長が続きます。
解説
身長の伸びが止まるまで、下顎の成長による反対咬合の再発を観察するのが最も適切です。家族に骨格性の下顎前突があり、思春期の成長がこれから盛んになる患児では、早期に前歯の被蓋を改善しても、その後の下顎の成長で反対咬合が再発することがあります。歯の保定装置では骨格の変化は防げないため、成長が終わるまで定期的に経過を確かめ、必要に応じて治療を再開します。
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