13歳の女子。上顎の両側の側切歯が先天的に欠如している。上顎の乳側切歯はすでに脱…
13歳の女子。上顎の両側の側切歯が先天的に欠如している。上顎の乳側切歯はすでに脱落し、中切歯と犬歯の間に空隙がある。下顎の歯の数に異常はない。母親にも同じ歯の欠如がある。今後の治療方針を考えるうえで正しいのはどれか。
- ⑴ 母親に同じ欠如があることから、原因は妊娠中の母親の薬の服用と判断できる。家族内に同じ欠如があることは、遺伝的な要因を示唆する所見です。
- ⑵ 顎骨の成長が終わるまでインプラントの埋入は待ち、それまでは装置で空隙を保つ。成長期に埋入すると周囲の歯と顎骨の成長に取り残され、低位になります。
- ⑶ 上下の歯の数をそろえるため、下顎の側切歯を抜歯することが第一選択になる。健全な対合歯を抜歯してそろえる方法は第一選択ではなく、空隙の扱いを検討します。
- ⑷ 永久歯の先天欠如は上顎犬歯に最も多く、側切歯の欠如はまれな異常である。第三大臼歯を除くと、先天欠如は下顎第二小臼歯や上顎側切歯に多くみられます。
- ⑸ 成長期のうちにインプラントを埋入すれば、顎骨の成長に合わせて位置が変わる。インプラントは骨と結合して動かず、成長とともに周囲の歯より低い位置に取り残されます。
解説
顎骨の成長が終わるまでインプラントの埋入を待ち、それまでは装置で空隙を保つという考え方が正しいです。上顎側切歯は、第三大臼歯を除くと下顎第二小臼歯とともに先天欠如の多い歯で、家族内でみられることも多く遺伝的な要因が関わります。成長期にインプラントを埋入すると、周囲の歯は萌出と歯槽骨の成長で移動するのに対し、インプラントは動かないため低位に取り残されます。矯正で空隙を閉じる方法も含めて検討します。
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