48歳の男性。歯肉が退縮して下顎の小臼歯の歯頸部に象牙質が露出しており、冷たい水…
48歳の男性。歯肉が退縮して下顎の小臼歯の歯頸部に象牙質が露出しており、冷たい水がしみると訴えている。冷たい刺激で痛みが生じる仕組みとして正しいのはどれか。
- ⑴ 歯根膜の圧受容器が、冷刺激にも反応して痛みを伝える。歯根膜の圧受容器は歯にかかる力を感じ取る受容器で、冷刺激によるしみる痛みは伝えません。
- ⑵ エナメル質の中を走る神経が、冷刺激を直接受け取る。エナメル質には神経も細胞もなく、刺激を受け取ることはできません。
- ⑶ 象牙細管の中の液が動き、歯髄側の神経が刺激される。露出した象牙細管内の液の移動が歯髄の神経終末を刺激するという動水力学説が有力です。
- ⑷ セメント質の細胞が冷刺激で縮み、痛みの物質を出す。セメント細胞は痛みの物質を出す細胞ではなく、知覚過敏の仕組みには関わりません。
- ⑸ 象牙質の無機質が冷えて膨らみ、歯髄を外から押す。物質は冷えると縮む方向に変化し、象牙質の膨張で歯髄が押されることはありません。
解説
象牙細管の中の液が動き、歯髄側の神経が刺激される、が正しいです。象牙質には歯髄側から外側へ向かう多数の象牙細管があり、中は組織液で満たされています。露出した象牙質に冷たい刺激や擦る刺激が加わると細管内の液が移動し、歯髄側の神経終末が刺激されて鋭い痛みが生じます。そのため、細管の開口部を薬剤や材料でふさぐことが知覚過敏の治療になります。
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