25歳の女性。炭酸飲料を頻繁に飲む習慣があり、上顎前歯の唇側面のエナメル質が酸で…
25歳の女性。炭酸飲料を頻繁に飲む習慣があり、上顎前歯の唇側面のエナメル質が酸で溶けて薄くなっていた。「削れたエナメル質は自然に元に戻りますか」と質問された。歯の硬組織の性状として正しいのはどれか。
- ⑴ エナメル質は象牙質より有機質の割合が多く、軟らかく弾力に富む。エナメル質は無機質が約95%を占め、象牙質より硬く有機質が少ない組織です。
- ⑵ 象牙細管はエナメル質の全層を貫き、歯の表面まで達している。象牙細管は象牙質にある構造で、エナメル質には象牙細管はありません。
- ⑶ セメント質は血管を豊富に含み、骨と同じように活発に改造をくり返している。セメント質には血管がなく、骨のような活発な改造は行われません。
- ⑷ 象牙質は歯の萌出後には新たに作られず、厚さが一生変わらない。象牙芽細胞は生涯残り、第二象牙質や第三象牙質を作り続けます。
- ⑸ エナメル質を作った細胞は萌出後には残らず、失われた部分は再生しない。エナメル芽細胞は歯の萌出とともに失われるため、エナメル質は新たに作られません。
解説
エナメル質を作った細胞は萌出後には残らず、失われた部分は再生しない、という記述が正しいです。エナメル質は無機質が約95%を占める人体で最も硬い組織ですが、形成を担うエナメル芽細胞は萌出とともに失われるため、酸蝕や摩耗で失われた部分は元に戻りません。表層の初期の脱灰は再石灰化で回復することがあります。一方、象牙質は象牙芽細胞が残るため生涯にわたり作られ、セメント質には血管がありません。
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