30歳の女性。下顎左側中切歯の根管治療を行った。根管を1本と考えて拡大と充填を行…
30歳の女性。下顎左側中切歯の根管治療を行った。根管を1本と考えて拡大と充填を行ったが、根尖部の透過像が縮小しない。再治療にあたり、見落とした可能性のある根管の形態として正しいのはどれか。
- ⑴ 根尖の近くで3本の根管に分かれ、それぞれが別々に開口する。下顎中切歯で3根管に分かれる形はきわめてまれで、通常は考えません。
- ⑵ 歯根が近遠心的に幅広く、近心と遠心に2根管が横に並ぶ。下顎中切歯の歯根は近遠心的には狭く、2根管は唇側と舌側に並びます。
- ⑶ 根管は根尖まで太いままで、側枝や分岐はみられない。根管は根尖に向かって細くなり、側枝や根尖分岐がみられることもあります。
- ⑷ 歯根が唇舌的に幅広く、唇側と舌側の2根管に分かれる場合がある。下顎前歯の歯根は唇舌的に扁平で幅広く、一定の割合で唇側と舌側の2根管がみられます。
- ⑸ 歯根の断面は円形で、根管の断面も円形の1本である。下顎中切歯の歯根は唇舌的に長い楕円形の断面で、円形ではありません。
解説
歯根が唇舌的に幅広く、唇側と舌側の2根管に分かれる場合がある、が正しいです。下顎の中切歯と側切歯の歯根は近遠心的に薄く、唇舌的に幅広い扁平な形をしています。そのため、根管が唇側と舌側の2本に分かれていることがあり、舌側の根管は見落とされやすい部位です。髄腔開拡を舌側寄りに十分広げ、エックス線写真の偏心投影などで根管の数を確かめます。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。