42歳の男性。下顎左側第一大臼歯で、硬いものをかんだ瞬間に鋭い痛みが走ることを主…
42歳の男性。下顎左側第一大臼歯で、硬いものをかんだ瞬間に鋭い痛みが走ることを主訴に来院した。歯冠に修復物はなく、齲蝕と深い歯周ポケットもない。この歯の亀裂を疑うとき、診察として有用なのはどれか。3つ選べ。
- ⑴ 刺激唾液を採取し、緩衝能の試験紙で色の変化を判定する。唾液の緩衝能は齲蝕のリスク評価に用いる検査で、亀裂の有無は分かりません。
- ⑵ ペーパーポイントで歯肉溝の浸出液を採り、その量を測定する。歯肉溝浸出液の量は歯肉の炎症の指標で、歯の亀裂の診断には用いません。
- ⑶ 咬頭を1つずつかませる器具を用いて、痛みが出る部位を探す。亀裂のある咬頭に力をかけると痛みが再現され、部位の特定に役立ちます。
- ⑷ 強い光を歯の側面から当て、光が途切れる線がないか観察する。亀裂があると透過光がそこで遮られ、境界として見えます。
- ⑸ 歯面に染色液を塗って洗い、色素が入り込んだ線を確かめる。亀裂に染色液が入り込むため、肉眼では見えにくい線を確認できます。
解説
咬頭ごとにかませて痛みを再現すること、透過光で亀裂線を観察すること、染色液で亀裂線を確かめることの3つが有用です。歯の亀裂はエックス線検査で写りにくく、かんだ瞬間の鋭い痛みが典型的な症状です。咬頭ごとに力をかけると亀裂のある部位で痛みが出ます。強い光を当てると亀裂で光が遮られ、染色液は亀裂に入り込んで線を見えやすくします。歯肉溝浸出液や唾液の検査は亀裂の診断には役立ちません。
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