52歳の女性。下顎左側第一大臼歯の抜歯とインプラント治療を勧めたところ、「別の歯…
52歳の女性。下顎左側第一大臼歯の抜歯とインプラント治療を勧めたところ、「別の歯科医院でも意見を聞いてから決めたい」と申し出た。担当歯科医師の対応として適切なのはどれか。
- ⑴ これまでの検査結果と診療経過をまとめた資料を用意し、相談先へ持参できるようにする。セカンドオピニオンは患者の権利であり、判断に必要な診療情報を提供して支えるのが担当医の役割です。
- ⑵ 他院で相談する前に、当院の治療計画に対する同意書へ署名してもらうよう求める。意見を比べてから決めたいという意思に反し、自己決定を妨げる対応になります。
- ⑶ 他院の意見が出るまでの間、痛みが出たときの応急処置も含めて当院での診療を断る。セカンドオピニオンを求めたことを理由に必要な診療を拒むのは、患者の不利益になります。
- ⑷ 相談先の歯科医師へ患者より先に電話で連絡を取り、当院の方針に賛成するよう依頼しておく。第三者の独立した意見を得るという制度の趣旨を損なう行為です。
- ⑸ 同居する家族から同意を得て、本人の意向を改めて確かめずに抜歯の日程を決める。判断能力のある成人では、同意の主体は本人であり、家族の同意で代えることはできません。
解説
診療情報をまとめて提供し、他院での相談を支えるのが適切です。セカンドオピニオンは、主治医以外の意見を聞いたうえで治療を選ぶための患者の権利で、担当医は検査結果や経過の情報を提供して協力します。先に同意書への署名を求めたり、相談先に自院の方針への賛成を頼んだりすると、患者の自己決定を妨げます。成人で判断能力がある場合、家族の同意で本人の同意に代えることはできず、相談中であっても必要な診療は続けます。
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