手術後14 日。A さんは、回復期リハビリテーション病棟のトイレ付きの個室に移動…
次の文を読み97〜99 の問いに答えよ。A さん(75 歳、女性)は、1人暮らし。高血圧症の内服治療をしているが、その他に既往歴はない。認知機能は問題ない。軽度の円背があるが、日常生活動作〈ADL〉は自立している。簡単な家事は自分で行っており、家の中で過ごすことが多かった。近所に住む長女が時々、A さんの様子を見に来ていた。ある日、A さんは自宅の階段を踏み外して転落し、横向きになったまま動けなくなったところを訪問してきた長女に発見され、救急車で病院に運ばれ、右大腿骨頸部骨折と診断された。そのまま入院し、緊急手術を行うことになった。
手術後14 日。A さんは、回復期リハビリテーション病棟のトイレ付きの個室に移動した。A さんは歩行訓練を行っているが、立ち上がるときにバランスを崩しやすく「夜トイレに行こうとしてベッドから立ち上がるときに、ふらふらする。また転んでしまうのが怖い」と言っている。このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。
- ⑴ ポータブルトイレを置く。移動の機会を減らし、せっかく進めている歩行訓練の成果を生かせなくなります。
- ⑵ ベッドに移動介助バーを付ける。手でつかまって姿勢を安定させられ、自分の力で安全に立ち上がれるようになります。
- ⑶ ベッドの頭部側を45 度挙上する。頭部側の挙上は起き上がりを助けますが、立ち上がりの安定にはつながりません。
- ⑷ 夜間はヒッププロテクターを装着する。ヒッププロテクターは骨折を防ぐもので、転倒そのものは防げません。
解説
正解は⑵です。立ち上がるときにふらつくのであれば、手でつかまれるものがあれば姿勢を安定させられます。ベッドに移動介助バーを付けることで、自分の力で安全に立ち上がれるようになり、歩行訓練の成果も生かせます。転倒への恐怖もやわらぎます。ポータブルトイレは移動の機会を減らして歩行の回復を妨げ、ベッドの頭部側を挙上しても立ち上がりの安定にはつながりません。ヒッププロテクターは骨折を防ぐもので、転倒自体は防げません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成