午後10 時、急速に児頭が下降し、午後10 時10 分に排臨となり、午後10 時…
次の文を読み48〜50 の問いに答えよ。A さん(28 歳、1 回経産婦)。妊娠38 週5 日。午後1 時に外陰部に液体の流出を感じ、おりものパッドが濡れていたため午後2 時に来院した。今回の妊娠経過中に妊娠33 週ころからくしゃみをすると尿漏れがしばしば生じていた。
午後10 時、急速に児頭が下降し、午後10 時10 分に排臨となり、午後10 時11分に児頭から肩甲まで娩出し、3,260 g の男児を正常分娩した。Apgar〈アプガー〉スコアは、1 分後7 点、5 分後9 点であった。児娩出後1 分に480 g の胎盤を自然に娩出した。腟と会陰に裂傷が生じ、肛門括約筋に損傷があったが、直腸粘膜面には達していない。このときの状態の判断として正しいのはどれか。
- ⑴ 会陰裂傷第3 度が生じている。肛門括約筋に及び、直腸粘膜には達していません。
- ⑵ 分娩後に便失禁が生じることはない。縫合しなければ、便失禁が残ってしまいます。
- ⑶ 胎盤の娩出時に裂傷が生じた可能性が高い。児の急速な娩出のときに、生じたものです。
- ⑷ 肛門括約筋は縫合せず自然治癒を待つのが良い。自然に治るのを待つことは、できません。
解説
正解は⑴です。会陰裂傷は深さによって4段階に分けられ、肛門括約筋まで及び直腸粘膜には達していないものが第3度にあたります。括約筋が切れたままだと便失禁が残るため、必ず縫合して修復します。自然に治るのを待つことはできません。裂傷は児頭と肩甲が急速に娩出したときに生じたもので、胎盤の娩出時にできたものではありません。排臨から娩出までが1分と急速だった点が、裂傷の背景になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp150511-03.html)を加工して作成