A さんに生じた異常を判断するのに重要なのはどれか。
次の文を読み52、53 の問いに答えよ。A さん(32 歳、1回経産婦)。妊娠39 週4日。陣痛発来し、かかりつけの産婦人科病院に入院した。順調に分娩が進行し、体重3,150 g の女児を経腟分娩した。児娩出直後は異常出血は認めなかった。児娩出の5分後に子宮収縮に伴い臍帯を挟鉗したペアンが下がる様子があり、助産師は臍帯を牽引して胎盤を娩出した。胎盤娩出直後から、A さんは苦悶し始め、下腹部痛を訴えた。胎盤娩出直後のバイタルサインは、体温37.2 ℃、脈拍90/分、血圧120/65 mmHg であった。助産師が内診を行うと、腟内に弾力のある組織が膨隆しており子宮口を同定できなかった。腟口から多量の血液が流出している。
A さんに生じた異常を判断するのに重要なのはどれか。
- ⑴ 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉酸素飽和度では、子宮内反症の判断はできません。
- ⑵ 胎盤剝離面の凝血塊付着の有無凝血塊の有無は、凝固能を知る手がかりにとどまります。
- ⑶ 臍帯動脈血pH 値児の状態を示す値で、母体の判断には使えません。
- ⑷ 子宮底の位置触れないか陥凹していることが、診断の決め手になります。
- ⑸ アレルギー歴アレルギー歴では、この病態を判断できません。
解説
正解は⑷です。胎盤娩出の直後に下腹部痛が現れ、腟内に弾力のある組織が膨隆して子宮口を同定できないことから子宮内反症が考えられます。腹壁から子宮底を触れようとしても触れないか陥凹していることが、診断の決め手になります。酸素飽和度や凝血塊、臍帯動脈血pH、アレルギー歴では判断できません。直ちに医師へ報告し、整復と輸液の準備を進めることが求められます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp180511-03_04_05.html)を加工して作成