40 歳の1回経産婦。切迫早産の治療のため妊娠34 週0日から入院して安静加療し…
40 歳の1回経産婦。切迫早産の治療のため妊娠34 週0日から入院して安静加療し、妊娠37 週0日に骨盤位のため帝王切開術で分娩した。分娩時出血量は羊水を含めて1,000 mL であった。術後1日の昼食後に軽い呼吸困難と多呼吸とを訴え、ペーパーバッグを口と鼻に当てたところ、すぐに消失した。術後2日の朝にベッドから降りて立ったとき、突然、胸痛と息苦しさとを訴え意識を失った。既往歴および家族歴に特記すべきことはない。最も疑われるのはどれか。
- ⑴ 貧血貧血では、突然の胸痛は説明できません。
- ⑵ 肺塞栓症危険因子がそろい、歩行時の突然の発症が合致します。
- ⑶ 心筋梗塞40歳で既往もなく、心筋梗塞は考えにくくなります。
- ⑷ 過換気症候群過換気症候群では、意識消失には至りません。
- ⑸ 起立性低血圧起立性低血圧では、胸痛は伴いません。
解説
正解は⑵です。長期の安静臥床と帝王切開という危険因子に加え、術後1日の一過性の呼吸困難という前触れがあり、歩き始めたときに突然の胸痛と意識消失が起こったことから肺塞栓症が最も考えられます。貧血や起立性低血圧では胸痛は伴わず、過換気症候群や心筋梗塞もこの経過には当てはまりません。直ちに医師へ報告し、酸素投与と蘇生の準備を進めることが必要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-03_04_05.html)を加工して作成