32 歳の女性(0 妊0 産)。自宅近くの診療所で子宮頸がん検診を受けたところ、…
32 歳の女性(0 妊0 産)。自宅近くの診療所で子宮頸がん検診を受けたところ、細胞診の異常を指摘されたため受診した。自覚症状はない。コルポスコピーで子宮頸部に異常所見があったため、狙い組織診を実施した。子宮頸部組織のH-E 染色標本(別冊No. 9)を別に示す。後日実施した骨盤部造影MRI 及び胸腹部造影CT では異常を認めなかった。適切な治療はどれか。
- ⑴ 放射線治療放射線治療は浸潤癌に行うもので、妊孕性も失われます。
- ⑵ 広汎子宮全摘出術広汎子宮全摘出術は浸潤癌に行う手術で、本例には過大です。
- ⑶ 子宮頸部円錐切除術妊孕性を温存しながら、診断と治療を兼ねる円錐切除術が適切です。
- ⑷ 殺細胞性薬による治療殺細胞性薬は進行癌に用いるもので、本例には適応がありません。
- ⑸ 分子標的薬による治療分子標的薬は進行・再発癌に用いるもので、本例には適応がありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。子宮頸がん検診の細胞診異常からコルポスコピー下の狙い組織診を行い、組織像は高度異形成・上皮内癌(CIN3)など前癌病変または初期病変を示すものと考えられます。MRIやCTで浸潤や転移を認めず、未産の32歳で妊孕性温存が重要なため、子宮頸部円錐切除術が適切です。円錐切除は診断(浸潤の有無の確定)と治療を兼ねており、断端陰性であれば経過観察とします。浸潤癌であれば追加治療を検討します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成