34 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠27 週0 日、少量の性器出血と下腹部緊満…
34 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠27 週0 日、少量の性器出血と下腹部緊満感を主訴に産科診療所を受診した。1 週間前に受診した妊婦健診では異常を指摘されなかった。体温37.2 ℃。腟鏡診では褐色、粘調性の分泌物を少量認めた。子宮口は2 cm 開大、展退度70 %、頭位。経腹超音波検査で胎児発育および羊水量は正常であった。胎児心拍数陣痛図では、子宮収縮は5 分ごとで、胎児心拍数の異常は認めない。血液所見:白血球10,000。CRP 0.3 mg/dL。患者への説明で適切なのはどれか。
- ⑴ 「今日中に生まれます」当日中の分娩を断言できる根拠はなく、子宮収縮抑制を試みる段階です。
- ⑵ 「帝王切開を行います」胎児心拍数に異常はなく、帝王切開の適応はありません。
- ⑶ 「子宮頸管をしばりましょう」子宮収縮が規則的で子宮口も開大しており、頸管縫縮術は禁忌です。
- ⑷ 「赤ちゃんを管理できる病院にあなたを救急搬送します」早産児の管理が可能なNICUのある施設へ母体搬送するのが適切です。
- ⑸ 「今生まれても、正期産児と同程度の発達が期待できます」妊娠27週の早産児は合併症のリスクが高く、正期産児と同程度とはいえません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。妊娠27週の初妊婦で、5分ごとの規則的な子宮収縮と、子宮口2cm開大、展退70%の頸管変化を認め、切迫早産の状態です。この週数で出生すると早産児として新生児集中治療が必要になるため、NICUを備えた周産期母子医療センターへ母体搬送(母体のまま胎内で搬送)するのが最も適切です。搬送先では子宮収縮抑制薬や胎児の肺成熟を促すステロイド投与が行われます。陣痛が進行している状況での頸管縫縮術は禁忌です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成