38 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠37 週4 日、家庭血圧で150/100m…
38 歳の初妊婦(1 妊0 産)。妊娠37 週4 日、家庭血圧で150/100mmHg を認めたため受診した。妊娠28 週の妊婦健康診査で診察室血圧136/80mmHg であったため、家庭血圧測定が開始されていた。来院時、血圧160/110 mmHg、随時尿で尿蛋白/Cr 比は0.9 g/g Cr であったため入院管理となった。病棟到着時、意識消失とけいれんを認めた。まず投与すべき薬剤はどれか。
- ⑴ グルコン酸カルシウムグルコン酸カルシウムはマグネシウム中毒の拮抗薬で、子癇発作にまず投与する薬剤ではありません。
- ⑵ ドパミンドパミンは昇圧薬で、高血圧を伴う子癇発作には適していません。
- ⑶ ニトログリセリンニトログリセリンは降圧に用いることはありますが、けいれんの治療・予防にはなりません。
- ⑷ フロセミドフロセミドは肺水腫などに用いる利尿薬で、子癇発作の治療薬ではありません。
- ⑸ 硫酸マグネシウム硫酸マグネシウムは子癇発作の治療と再発予防の第一選択薬です。
解説
正解は⑸です。妊娠高血圧腎症(血圧160/110 mmHg、蛋白尿)の妊婦が、入院直後に意識消失とけいれんを起こしており、子癇発作と考えられます。子癇発作の治療と再発予防の第一選択は硫酸マグネシウムの静注で、気道確保と酸素投与を行いながら投与します。マグネシウム中毒(呼吸抑制、腱反射消失)に注意し、その際の拮抗薬がグルコン酸カルシウムです。重症高血圧には降圧薬を併用し、母体の状態を安定させてから速やかに児を娩出します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成