幻覚を強く示唆する患者の発言はどれか。
幻覚を強く示唆する患者の発言はどれか。
- ⑴ 「(人から見られている場面で)とても緊張します」人に見られる場面での緊張は社交不安の症状で、幻覚ではありません。
- ⑵ 「(道を歩きながら)知らない人が私を見て笑うのです」知らない人が自分を笑っていると確信するのは関係妄想で、幻覚ではありません。
- ⑶ 「(通常の食事をしながら)砂を嚙んでいるように感じます」実際に食べている物の味の感じ方が変わるもので、幻覚とはいえません。
- ⑷ 「(天井のしみを見ながら)あれは私を殺そうとしているサインです」実在する天井のしみに特別な意味づけをするのは妄想知覚で、幻覚ではありません。
- ⑸ 「(鳴っていない携帯電話を見せながら)今もこの電話の着信音がやまないのです」鳴っていない着信音が聞こえるのは、刺激のない知覚体験である幻聴で、幻覚を強く示唆します。
解説
正解は⑸です。幻覚とは、対象が存在しないのに知覚を体験することです。実際には鳴っていない携帯電話の着信音が聞こえ続けるという訴えは、外部の刺激がないのに音が聞こえる幻聴であり、幻覚を強く示唆します。人前での緊張は社交不安、知らない人が自分を笑っているという確信は関係妄想(注察妄想)、食事が砂のように感じるのは実在する対象の知覚の変容、天井のしみを殺意のサインととらえるのは妄想知覚です。幻覚と妄想の区別が大切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-01.html)を加工して作成