40 歳の男性。職場の健康診断で異常を指摘され来院した。持参した健康診断の結果は…
40 歳の男性。職場の健康診断で異常を指摘され来院した。持参した健康診断の結果は、BMI 31、HbA1c 7.0 %(基準4.9~6.0)であった。身長168 cm、体重90kg。問診の際、最近、父親が糖尿病による末期腎不全で血液透析を受けるようになったこともあり減量したいが、仕事が忙しいので運動する時間がなく、外食が多くなってしまうとの話があった。この患者の行動変容ステージで有効な声がけはどれか。
- ⑴ 「このままだと将来、血液透析が必要になります」脅しによる動機付けは関心期の患者の行動変容を促すうえで効果的ではありません。
- ⑵ 「本気で減量したくなったら受診してください」減量の意思がある患者を突き放す声かけで、不適切です。
- ⑶ 「どうすれば体重を減らせると思いますか」関心期の患者が自ら具体的な方法を考えられるよう促す声かけで有効です。
- ⑷ 「半年で5 kg の減量を頑張りましょう」準備期以降で有効な目標設定で、方法が見いだせていない段階では一方的です。
- ⑸ 「毎日30 分間歩きましょう」運動時間がないと話す患者に一方的に方法を指示しても実行は困難です。
解説
正解は⑶です。父親の透析導入を機に減量したいと考えているものの、忙しさのため行動に移せていない状態で、行動変容ステージモデルの関心期(熟考期)に当たります。関心期では、患者自身に行動変容の利点と障害を考えてもらい、具体的な方法を自分で見いだせるよう支援することが有効で、「どうすれば体重を減らせると思いますか」という開かれた質問が適しています。恐怖をあおる説明や一方的な目標の提示、突き放す対応は効果的ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成