75 歳の女性。1 か月前に骨転移を伴う進行肺小細胞癌と診断された。薬物による抗…
75 歳の女性。1 か月前に骨転移を伴う進行肺小細胞癌と診断された。薬物による抗癌治療などの積極的な治療は実施せず、家で穏やかに過ごしたいという本人の希望で在宅療養している。患者は月に2 回の訪問診療を受け、癌性疼痛緩和目的で数種類の内服薬を服用している。独居だが自宅では自立的な生活を維持している。本日、担当医が定期の訪問診療に訪れたところ患者から「市販のサプリメントを服用したい」と強い申し出があった。対応で誤っているのはどれか。
- ⑴ 患者の思いを丁寧に聞く。患者の思いや背景を理解することは、意思決定支援の出発点であり正しい対応です。
- ⑵ 医療チームで情報共有する。多職種で情報を共有し一貫した対応をとることは正しい対応です。
- ⑶ 費用負担について確認する。独居で療養中の患者の経済的負担を確認することは正しい対応です。
- ⑷ この患者への診療をさし控える。患者の希望を理由に診療を差し控えることは不適切で、この対応が誤りです。
- ⑸ サプリメントに関する医療情報を収集する。服用中の薬との相互作用や安全性を確認するために必要な対応です。
解説
正解は⑷です。在宅で緩和ケアを受けている患者がサプリメントの服用を強く希望している場面では、まず患者の思いや希望の背景を丁寧に聴き、サプリメントの成分や内服薬との相互作用などの医療情報を収集し、費用負担も含めて確認したうえで、医療チームで情報を共有して対応を考えます。患者の希望が医学的に推奨されないものであっても、それを理由に診療を差し控えることは患者を見捨てることになり、不適切です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成