28 歳の女性。乳汁分泌と無月経を主訴に来院した。無月経は3 か月前から続き、2…
28 歳の女性。乳汁分泌と無月経を主訴に来院した。無月経は3 か月前から続き、2 週間前に乳汁分泌に気付いた。2 年前からうつ症状で精神科で内服加療中である。家族歴に特記すべきことはない。妊娠歴はない。意識は清明。身長158 cm、体重46 kg。体温36.5 ℃。脈拍80/分、整。血圧116/70mmHg。呼吸数12/分。SpO2 99 %(room air)。項部硬直を認めない。眼球運動に異常を認めない。甲状腺腫を認めない。心音に異常を認めない。乳汁漏出あり。下腿に浮腫を認めない。血液生化学所見:プロラクチン〈PRL〉80 ng/mL(基準15 以下)。次に行う対応で適切なのはどれか。3 つ選べ。
- ⑴ 下垂体MRIプロラクチノーマなど下垂体腫瘍の検索に必要です。
- ⑵ 髄液蛋白測定髄膜炎などの評価に用いる検査で、高プロラクチン血症の原因検索には不要です。
- ⑶ 内服歴の再確認向精神薬などの薬剤性高プロラクチン血症の可能性を確認するため重要です。
- ⑷ 甲状腺ホルモン測定原発性甲状腺機能低下症でもプロラクチンが上昇するため、評価が必要です。
- ⑸ 副甲状腺ホルモン測定カルシウム代謝の評価に用いる検査で、高プロラクチン血症の原因検索には不要です。
解説
正解は⑴と⑶と⑷です。無月経と乳汁漏出、高プロラクチン血症を認めます。原因として、プロラクチノーマなどの下垂体腫瘍、ドパミン受容体を遮断する薬剤(抗精神病薬や一部の抗うつ薬、制吐薬など)、原発性甲状腺機能低下症(TRH増加によるプロラクチン分泌促進)を鑑別します。うつ症状で精神科の薬を内服しているため内服歴の再確認が重要で、甲状腺機能の評価と下垂体MRIによる腫瘍の検索を行います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成