82 歳の男性。転倒して頭部を受傷し脳挫傷と診断された。急性期治療後、回復期リハ…
82 歳の男性。転倒して頭部を受傷し脳挫傷と診断された。急性期治療後、回復期リハビリテーション病棟に入院した。現在、発症後30 日目である。意識レベルはJCSⅠ-2。血圧120/78mmHg。利き手は右。徒手筋力テストで左上下肢は4 、右上肢は肘屈曲1 、手指屈曲1 、手指伸展0 、右下肢は股関節屈曲1 、膝伸展2 、足関節背屈0 であった。右上下肢に中等度の感覚障害を認める。端座位はほぼ自立。立ち上がり・立位保持には中等度の介助を要する。現時点で行うべきリハビリテーションはどれか。
- ⑴ 歩行訓練立ち上がりや立位保持に介助を要する段階では、歩行訓練はまだ早いです。
- ⑵ 座位訓練端座位はほぼ自立しており、次の段階に進む時期です。
- ⑶ 階段昇降訓練歩行より難易度の高い動作で、現段階では行えません。
- ⑷ 右手での書字訓練右手指の筋力がほぼゼロで、右手での書字訓練は現実的ではありません。
- ⑸ 立ち上がり・立位保持訓練座位自立の次の段階として、立ち上がりと立位保持の訓練が適切です。
解説
正解は⑸です。脳挫傷後30日の回復期で、右上下肢に高度の麻痺と感覚障害があり、端座位はほぼ自立している一方で、立ち上がりと立位保持には中等度の介助を要します。リハビリテーションは現在の能力の一段上の動作を段階的に練習するのが原則で、座位が自立した段階では立ち上がりと立位保持の訓練が適切です。立位が安定しない段階での歩行や階段昇降訓練は早すぎ、右手は手指の筋力がほぼゼロのため書字訓練も困難です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成