38歳の女性。高血圧や心房細動はない。突然、右の手足が動かなくなり、言葉が出にく…
38歳の女性。高血圧や心房細動はない。突然、右の手足が動かなくなり、言葉が出にくくなって救急搬送され、頭部MRIで脳梗塞と診断された。数日前に長時間のバスの旅をしたあと、左のふくらはぎが腫れていた。心エコーで、左右の心房の間の壁に孔が見つかった。この脳梗塞が起こった仕組みとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 脳の静脈に血栓ができて、脳の血液の出口がふさがった脳の静脈の血栓は頭痛やけいれんを伴うことが多く、この経過とは異なります。
- ⑵ 脳の細い動脈が、高血圧で少しずつ硬くなって詰まった高血圧はなく、若い女性に突然起こった脳梗塞で、脚の血栓と心房の孔から説明できます。
- ⑶ 心房が細かく震えて、心房の中にできた血栓が脳に流れた心房細動はなく、この機序とは異なります。
- ⑷ 脚の静脈にできた血栓が、心房の壁の孔を通って左心系に入り、脳の動脈に詰まった心房の間に孔があると、静脈の血栓が右房から左房へ抜け、動脈の流れに乗って脳に詰まることがあります。これを奇異性塞栓といいます。
- ⑸ 首の動脈の壁が裂けて、その部分で血管がふさがった首の痛みや外傷の情報はなく、脚の血栓と心房の孔との関係を考えます。
解説
最も適切なのは、脚の静脈にできた血栓が心房の壁の孔を通って左心系に入り、脳の動脈に詰まったという仕組みです。ふつう静脈の血栓は肺の動脈に詰まりますが、心房中隔欠損や卵円孔開存があると、いきんだときなどに右房の圧が上がって血栓が左房へ抜け、脳などの動脈に詰まることがあります。これを奇異性塞栓といい、動脈硬化の危険因子が少ない若い人の脳梗塞の原因として重要です。孔を閉じる治療を検討します。
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