8歳の男児。2週前に発熱とのどの痛みがあり、近くの医療機関で溶血性レンサ球菌によ…
8歳の男児。2週前に発熱とのどの痛みがあり、近くの医療機関で溶血性レンサ球菌による咽頭炎と診断されたが、抗菌薬は3日でやめていた。昨日から尿が茶色っぽくなり、まぶたがむくんでいる。血圧は134/86 mmHgで、尿に赤血球とたんぱくが出ている。この病態の仕組みとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 咽頭の細菌が血液に乗って腎臓に入り、腎臓の中で膿をつくった細菌が直接腎臓に入るのではなく、免疫の反応によって起こる病気です。
- ⑵ 咽頭炎のときに飲んだ抗菌薬の副作用で、腎臓の尿細管が壊れた抗菌薬は3日でやめており、咽頭炎から2週後に出た経過は免疫の反応によるものです。
- ⑶ 咽頭の細菌に対してできた免疫の複合体が腎臓の糸球体にたまり、炎症を起こした溶連菌の咽頭炎の1〜2週後に、血尿、むくみ、高血圧が出るのは溶連菌感染後の急性糸球体腎炎で、免疫の複合体が糸球体に沈着して起こります。
- ⑷ 尿路に石ができて尿の流れが妨げられ、腎臓に尿がたまった尿路結石では激しい痛みが主で、むくみや高血圧、たんぱく尿の組合せは説明できません。
- ⑸ 生まれつき腎臓に多数の袋ができる病気が、この時期に初めて見つかった咽頭炎に続いて急に現れた経過は、生まれつきの病気ではなく感染後の腎炎を示します。
解説
最も適切なのは、咽頭の細菌に対してできた免疫の複合体が腎臓の糸球体にたまり、炎症を起こしたという仕組みです。溶血性レンサ球菌による咽頭炎や皮膚感染の1〜3週後に、血尿、むくみ、高血圧で発症するのが溶連菌感染後急性糸球体腎炎で、学童期に多くみられます。細菌に対する抗体と抗原の複合体が糸球体に沈着し、補体が消費されて低下します。多くは安静、塩分と水分の制限、降圧などの対症療法で自然に回復します。
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