ある薬を、静脈内に注射したときと同じ効果を口から飲んで得るためには、静脈内投与の…
ある薬を、静脈内に注射したときと同じ効果を口から飲んで得るためには、静脈内投与のおよそ5倍の量を飲む必要がある。この薬は腸からはほぼすべて吸収されることが分かっている。飲む量が多く必要になる理由として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 口から飲むと、薬が脳に届かないように血液の中で固まるため薬が血液の中で固まって届かなくなる仕組みはありません。
- ⑵ 口から飲んだ薬は、胃の中で分解されて吸収されないためこの薬は腸からほぼすべて吸収されると分かっており、胃で分解されて吸収されないわけではありません。
- ⑶ 口から飲んだ薬は、静脈に注射した薬より腎臓から速く排泄されるため投与の経路によって腎臓からの排泄の速さが大きく変わるわけではありません。
- ⑷ 静脈に注射した薬は、体の中で量が5倍に増えるため薬が体内で増えることはありません。
- ⑸ 腸から吸収された薬が、全身に届く前に肝臓を通る間に多く分解されるため腸から吸収された薬は門脈を通って肝臓に入り、全身の循環に入る前に代謝されます。これを初回通過効果といい、経口では量が多く必要になります。
解説
最も適切なのは、腸から吸収された薬が、全身に届く前に肝臓を通る間に多く分解されるためという理由です。口から飲んだ薬は腸で吸収されたあと、門脈を通ってまず肝臓に入り、そこで一部が代謝されてから全身の循環に入ります。これを初回通過効果といい、この効果が大きい薬では、全身に届く割合(生物学的利用率)が小さくなります。そのため、同じ効果を得るのに、経口では静脈内投与より多くの量が必要になります。
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