1月の朝、一家3人が頭痛と吐き気、ふらつきを訴えて救急外来を受診した。昨夜は窓を…
1月の朝、一家3人が頭痛と吐き気、ふらつきを訴えて救急外来を受診した。昨夜は窓を閉め切った部屋で、練炭の火鉢を使って暖をとっていた。母親は意識がもうろうとしている。母親の経皮的動脈血酸素飽和度は98%と表示されている。母親に対してまず行う処置として最も適切なのはどれか。
- ⑴ マスクで高い濃度の酸素を投与し、一酸化炭素が体から抜けるのを早める一酸化炭素中毒では、高い濃度の酸素を吸わせることで、ヘモグロビンから一酸化炭素が離れるのを早めます。
- ⑵ 胃の中の毒物を除くため、胃管を入れて胃の中を洗う一酸化炭素は吸い込んで体に入る気体で、胃を洗っても取り除けません。
- ⑶ 吐き気が強いので、まず制吐薬を静脈から投与して症状の変化をみる吐き気は一酸化炭素中毒の症状で、原因に対する酸素の投与を優先します。
- ⑷ 酸素飽和度が正常なので酸素は投与せず、頭痛薬を飲ませて帰宅させる一酸化炭素と結合したヘモグロビンも酸素飽和度の計測では正常に近く表示されるため、この値で安心できません。
- ⑸ 体を温めるため、毛布でくるんで暖房の効いた個室で休ませる体を温めても一酸化炭素は排出されず、治療が遅れます。
解説
最も適切なのは、マスクで高い濃度の酸素を投与し、一酸化炭素が体から抜けるのを早めることです。閉め切った部屋での練炭の使用と、家族そろっての頭痛、吐き気、意識障害は、一酸化炭素中毒を強く疑わせます。一酸化炭素は酸素よりはるかに強くヘモグロビンと結びつき、組織に酸素が届かなくなります。一般的な酸素飽和度の計測では、一酸化炭素と結びついたヘモグロビンを区別できず、値が正常に見えることがあるので注意が必要です。
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