大きな地震のあと、倒れた家屋の下敷きになっていた45歳の男性が、約8時間後に救助…
大きな地震のあと、倒れた家屋の下敷きになっていた45歳の男性が、約8時間後に救助されようとしている。両脚が重い梁に挟まれていたが、意識ははっきりしている。救助に同行した医師が、梁を取り除く前後で最も警戒すべきことはどれか。
- ⑴ 救出されて安心したことで、急に血糖が高くなり、意識を失うこと安心感で急に血糖が上がって意識を失うことは考えにくく、最も警戒すべき点ではありません。
- ⑵ 救助のときの寒さで体温が上がりすぎ、熱中症のような状態になること寒い環境では体温は下がる方向に動きます。圧迫を解いたときに最も危険なのは筋肉の成分の流入です。
- ⑶ 長く圧迫された筋肉から、カリウムなどが一気に血液中へ流れ込み、不整脈を起こすこと長時間圧迫された筋肉が壊れ、圧迫を解いたときに中の成分が血液に流れ込むと、高カリウム血症による致死的な不整脈が起こりえます。
- ⑷ 梁を取り除いたとたんに、圧迫されていた脚の骨が一斉に伸びて長くなること圧迫が解けても骨が伸びることはなく、警戒すべき変化ではありません。
- ⑸ 長く同じ姿勢でいたため、救出の直後から脚の関節が固まって、その後も長く動かなくなること関節のこわばりは時間とともに回復することが多く、命に関わる危険ではありません。
解説
最も警戒すべきなのは、長く圧迫されていた筋肉から、カリウムなどが一気に血液中へ流れ込み、不整脈を起こすことです。重い物に手足が長時間挟まれると、筋肉が壊れてカリウムやミオグロビンがたまります。圧迫を解くと、それらが血流に乗って全身に広がり、高カリウム血症による心停止や急性腎障害を起こします。これをクラッシュ症候群といい、救出前から輸液を始め、心電図を監視するなどの備えが必要です。
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