45歳の男性。自転車で転倒して頭を打ち、救急搬送された。搬送中に意識が低下し、到…
45歳の男性。自転車で転倒して頭を打ち、救急搬送された。搬送中に意識が低下し、到着時は強い痛みの刺激で手を払いのける程度である。右の瞳孔が左より大きく、光を当てても縮まない。呼吸は保たれ、血圧は168/90 mmHg、脈拍は1分間に56回である。この患者への対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 頭部の傷を縫合して止血し、そのあとで全身の打撲の有無を時間をかけて確かめる頭皮の縫合より、脳の圧迫に対する画像診断と手術の判断が優先されます。
- ⑵ 瞳孔の左右差は生まれつきのことが多いので、目の診察を後日眼科に依頼する外傷後に意識低下とともに現れた瞳孔の左右差は、脳の圧迫を示す重い所見です。
- ⑶ 血圧が高いので、降圧薬を投与して120/80 mmHgまで急いで下げることを最優先にする頭蓋内の圧が上がると脳の血流を保つために血圧が上がります。急に下げると脳の血流がさらに減ります。
- ⑷ 意識の低下は打撲の直後によくみられるので、翌朝まで病室で様子をみる意識が悪化し瞳孔に左右差が出ているのは危険な徴候で、様子をみる時間はありません。
- ⑸ 脳が出血で圧迫されている危険が高いと判断し、すぐに頭部CTを行い脳神経外科に連絡する頭部外傷後の意識低下と片側の瞳孔散大は、頭蓋内の出血による脳ヘルニアの切迫を示し、一刻を争って手術の判断が必要です。
解説
最も適切なのは、頭の中の出血で脳が圧迫されている危険が高いと判断し、すぐに頭部CTを行い脳神経外科に連絡することです。頭部外傷のあとに意識が悪化し、片側の瞳孔が大きく光に反応しない場合は、頭蓋内の血腫が脳を押して脳ヘルニアが迫っていることを示します。血圧の上昇と脈拍の低下も、頭蓋内の圧が高まったときの反応です。血腫を取り除く手術が遅れると命に関わるため、画像診断と専門医への連絡を急ぎます。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。