40歳の女性。乗用車の運転中に電柱に衝突し、救急搬送された。声をかけると名前を答…
40歳の女性。乗用車の運転中に電柱に衝突し、救急搬送された。声をかけると名前を答え、呼吸は速いが左右の呼吸音に差はない。皮膚は青白く冷たく湿っており、指の爪を押して離したあと色が戻るまで3秒以上かかる。脈拍128/分、血圧86/54 mmHg。骨盤を両側から軽く押すと強く痛がる。この時点で行う対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 血圧を上げるため、まず昇圧薬を持続して点滴で投与する。出血によるショックでは失った血液の補充が先で、昇圧薬で血管を締めても循環は改善しません。
- ⑵ 体温を下げるため、冷たい輸液で体を冷やしながら処置を進める。低体温は血が固まりにくくなる原因になり、出血を悪化させます。保温に努めます。
- ⑶ 骨盤の状態を確かめるため、立たせて歩けるかを確かめる。骨盤骨折が疑われる患者を立たせると出血が増え、危険です。
- ⑷ 太い針で2本の静脈路をとり、温めた細胞外液を急速に入れる。出血による循環血液量の減少でショックになっており、まず太い静脈路から温めた輸液を急いで行います。
- ⑸ 骨盤を左右から繰り返し強く押して、骨のずれの程度を確かめる。繰り返し強く押すと骨折部が動いて出血を増やします。骨盤の圧迫は一度で十分です。
解説
太い針で2本の静脈路をとり、温めた細胞外液を急速に入れるのが最も適切です。外傷の患者で、皮膚が冷たく湿り、爪の色の戻りが遅く、頻脈と低血圧があればショックと判断し、まず出血を疑います。骨盤を押すと痛む場合は骨盤骨折による大量の出血が考えられます。輸液への反応を見ながら輸血を準備し、出血源への止血処置を急ぎます。低体温は出血を悪化させるので保温します。
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