76歳の男性。前立腺肥大症で通院している。本日の午後から急に体がガタガタ震えるほ…
76歳の男性。前立腺肥大症で通院している。本日の午後から急に体がガタガタ震えるほどの寒気がして、その後に39.6℃の発熱があり受診した。排尿時の痛みがあり、脈拍は1分間に112回、血圧は108/66 mmHgである。抗菌薬による治療を始める前に行うこととして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 抗菌薬を始める前に、別々の部位から血液培養を2セット採取して提出する震えるほどの悪寒は菌が血液中に入ったことを示唆します。抗菌薬を始める前に血液培養を2セット採ると、原因菌を見つけやすくなります。
- ⑵ 解熱薬を投与して熱が下がるのを待ち、翌日になってから血液培養を採取する治療を遅らせると重症化の危険があり、翌日まで待つ理由はありません。
- ⑶ 寒気が治まるまで布団で体を温め、震えが止まったあとに採血の要否を判断する体を温めても原因の診断にはつながらず、検査と治療の開始が遅れます。
- ⑷ 血液培養は1セットで十分なので、採りやすい1か所から採取して検査に出す1セットでは菌を見逃しやすく、皮膚の常在菌の混入との区別も難しくなります。
- ⑸ まず抗菌薬を投与し、熱が下がらなかった場合に限って血液培養を採取する抗菌薬を先に投与すると、血液培養で菌が検出されにくくなります。
解説
最も適切なのは、抗菌薬を始める前に、別々の部位から血液培養を2セット採取することです。体が震えるほどの悪寒戦慄は、細菌が血液中に入っている菌血症を強く示唆する症状です。この男性は前立腺肥大症があり、排尿時痛もあることから、尿路からの感染が疑われます。抗菌薬を先に投与すると培養で菌が育ちにくくなるため、採取は投与前に行います。2セット採ることで、検出率が上がり、皮膚の常在菌の混入との区別もしやすくなります。
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