28歳の女性。3か月で体重が6 kg減ったため受診した。食欲はむしろ増えている。…
28歳の女性。3か月で体重が6 kg減ったため受診した。食欲はむしろ増えている。暑がりになり、汗が多く、動悸と手の震えがある。月経周期はやや不規則になった。脈拍112/分、整。体重減少の原因として最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 甲状腺ホルモンが過剰に分泌され、体のエネルギー消費が高まっている。食欲があるのにやせ、暑がり、発汗、頻脈、振戦を伴うのは甲状腺中毒症の典型です。
- ⑵ 消化管の悪性腫瘍が進み、栄養の吸収と食欲が損なわれている。悪性腫瘍による体重減少では食欲は落ちることが多く、暑がりや振戦は伴いません。
- ⑶ 副腎皮質ホルモンの不足により、食欲が落ちて体重が減っている。副腎不全では食欲低下や倦怠感、低血圧が見られ、食欲の増加とは合いません。
- ⑷ インスリンの不足によりブドウ糖を利用できず、尿に糖が失われている。糖尿病では口渇や多尿が目立ち、暑がりや手の震えは説明できません。
- ⑸ やせたいという強い思いから食事を制限し、摂取エネルギーが減っている。食事制限による体重減少では食欲は増えず、暑がりや頻脈もふつうは見られません。
解説
甲状腺ホルモンの過剰によりエネルギー消費が高まっていることが最も考えられます。体重が減るときは、食欲が保たれているかどうかが原因を絞る手がかりになります。食欲が増えているのにやせる場合は、甲状腺機能亢進症や糖尿病などを考えます。暑がり、発汗、動悸、頻脈、手の震えを伴う若い女性では、バセドウ病が代表的です。甲状腺ホルモンと甲状腺刺激ホルモンを測って確かめます。
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