13歳の男子。2か月前から両側の乳首の下にしこりがあり、触ると少し痛いと受診した…
13歳の男子。2か月前から両側の乳首の下にしこりがあり、触ると少し痛いと受診した。しこりは直径約2 cmで、乳輪の真下にあり、やわらかい。身長はこの1年で9 cm伸び、陰毛も生えはじめている。精巣の大きさは年齢相応で、ほかに異常はない。この状態の説明として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 乳癌の初期の変化なので、すぐに乳腺を手術で取り除く必要がある両側性でやわらかく、思春期の男子にみられる典型的な所見で、乳癌を疑う状況ではありません。
- ⑵ 胸の筋肉が成長期に急に発達し、その筋肉の一部をしこりとして触れている乳輪の真下のやわらかいしこりは乳腺組織で、胸の筋肉ではありません。
- ⑶ 下垂体の腫瘍から乳汁を作るホルモンが過剰に出て、乳腺が刺激されている状態の典型像である乳汁の分泌や頭痛、視野の異常はなく、思春期の生理的な変化で説明できます。
- ⑷ 思春期に女性ホルモンの作用が一時的に相対的に強まって起こり、多くは自然に小さくなる思春期の男子では、男性ホルモンと女性ホルモンの作用の釣り合いが一時的に変わり、乳腺が発達することがあります。多くは1〜2年で自然に消えます。
- ⑸ 精巣の働きがなくなったために男性ホルモンが作られず、乳腺が大きくなっている精巣の大きさは年齢相応で、二次性徴も進んでおり、精巣の働きは保たれています。
解説
最も適切なのは、思春期に女性ホルモンの作用が一時的に相対的に強まって起こり、多くは自然に小さくなるという説明です。思春期の男子では、精巣から出る男性ホルモンの一部が体の中で女性ホルモンに変えられ、両者の釣り合いが一時的に変わって乳腺が発達することがあります。両側性で乳輪の真下にやわらかく触れ、軽い痛みを伴うのが典型で、多くは1〜2年で消えます。成長と二次性徴が順調なこの例では、経過をみるのが基本です。
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