31歳の初妊婦。妊娠28週の妊婦健康診査で血液検査を受けた。血清クレアチニンが0…
31歳の初妊婦。妊娠28週の妊婦健康診査で血液検査を受けた。血清クレアチニンが0.45 mg/dLで、妊娠前の0.70 mg/dLより低かった。尿蛋白は陰性で、血圧は正常、むくみはない。この変化の説明として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 妊娠中は腎臓を流れる血液が増え、糸球体濾過量が大きくなるため、クレアチニンが下がる妊娠中は心拍出量の増加に伴って腎血流量と糸球体濾過量が増え、クレアチニンの排泄が増えて血清値が下がります。
- ⑵ 妊娠中は筋肉が分解されにくくなり、クレアチニンが作られる量が減るため下がる妊娠中に筋肉でのクレアチニン産生が大きく減るわけではなく、低下の主な理由は濾過の増加です。
- ⑶ 腎臓の働きが落ちはじめた初期の変化で、妊娠高血圧腎症の前ぶれと考える腎機能が落ちるとクレアチニンは上がります。下がっている変化は機能の低下を示していません。
- ⑷ 妊娠中は肝臓でクレアチニンが尿素に作り替えられるため、血液中の濃度が下がるクレアチニンは肝臓で尿素に変えられることはなく、主に腎臓から排泄されます。
- ⑸ 胎盤がクレアチニンを分解する酵素を出し、母体の血液から取り除いているため下がる胎盤がクレアチニンを分解する仕組みはなく、この説明は誤りです。
解説
最も適切なのは、腎血流量と糸球体濾過量が増えるためにクレアチニンが下がるという説明です。妊娠中は循環血液量と心拍出量が増え、腎臓を流れる血液も増えます。その結果、糸球体濾過量は妊娠前より大きくなり、クレアチニンの排泄が増えて血清濃度は低めになります。このため、非妊時の基準範囲内の値でも、妊娠中には腎機能の低下を示していることがあります。血圧と尿蛋白が正常なこの例では、生理的な変化と考えられます。
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